ARRIカメラのプロフェッショナル向け高度な設定とカスタマイズ(前半)

ARRIカメラのプロフェッショナル向け高度な設定とカスタマイズ(前半)

ARRIのカメラは、その優れた性能と柔軟な設定により、映画制作の現場で多くのプロフェッショナルに愛用されています。特に、ARRI ALEXAシリーズは、カスタマイズ可能な設定や高度な撮影オプションを備えており、特定の映像表現や制作条件に応じた撮影が可能です。この記事では、プロフェッショナル向けの高度な設定とカスタマイズ方法について解説します。

Log CとARRIRAW:ポストプロダクション向けのフォーマット選択

ARRIカメラの重要な特徴の一つは、撮影フォーマットの選択です。プロフェッショナルな制作では、「Log C」や「ARRIRAW」フォーマットが多用されます。

Log Cは、映像のダイナミックレンジを広く保つためのカラープロファイルです。撮影時はコントラストが低く見えますが、ポストプロダクションでのカラーグレーディングに最適です。Log Cを使用することで、撮影後により広い範囲で明暗や色調を調整する自由度が高まります。

ARRIRAWは、ARRIが提供する最も高品質なデジタルフォーマットで、未圧縮のデータを記録します。ARRIRAWは、ポストプロダクションでの柔軟性が極めて高く、特にハイエンドなプロジェクトやVFXを多用する作品で利用されることが多いです。

フレームレートとシャッター角度のカスタマイズ

プロフェッショナルな制作では、標準的なフレームレート(24fps)だけでなく、シーンのニーズに応じてフレームレートを調整することが重要です。アクションシーンやスローモーションが必要な場合には、ARRIカメラのハイフレームレート機能を活用し、最大120fpsまでの滑らかな映像を記録できます。

また、ARRIカメラのシャッター角度は、映画的なモーションブラーを制御するためにカスタマイズできます。通常は180度に設定されていますが、シャープな動きを表現したい場合にはシャッター角度を狭め、ブラー効果を抑えることが可能です。逆に、ブラーを強調したい場合には、角度を広げることが推奨されます。

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