是枝裕和監督の軌跡 - 日本映画界の巨匠

是枝裕和監督の軌跡 - 日本映画界の巨匠

ドキュメンタリー出身の映画監督

ドキュメンタリー出身の映画監督

1962年東京生まれの是枝裕和監督は、早稲田大学卒業後、テレビマンユニオンでドキュメンタリーディレクターとしてキャリアをスタート。1995年の長編劇映画デビュー作『幻の光』でヴェネチア国際映画祭金のオゼッラ賞を受賞し、ドキュメンタリー的手法と繊細な人間描写を融合させた独自のスタイルを確立しました。

家族を描く名手としての評価

家族を描く名手としての評価

是枝監督作品の最大の特徴は「家族」をテーマとした物語の深さです。2004年の『誰も知らない』では母親に置き去りにされた子どもたちを描き、主演の柳楽優弥がカンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞。2008年の『歩いても 歩いても』では年に一度集まる家族の一日を通して、世代間のすれ違いを静かに描写し、多くの共感を呼びました。

国際的評価の高まりと『万引き家族』

国際的評価の高まりと『万引き家族』

2018年の『万引き家族』でカンヌ国際映画祭最高賞のパルムドールを受賞し、国際的評価は頂点に達しました。血のつながりのない「家族」の物語は貧困や社会的孤立という問題を鋭く浮き彫りにしつつ、人間の尊厳や愛情の可能性を見事に表現。日本アカデミー賞作品賞を含む数々の賞を受賞し、アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされました。

境界を越えて広がる創作活動

境界を越えて広がる創作活動

パルムドール受賞後、2019年にフランスを舞台に、カトリーヌ・ドヌーヴやジュリエット・ビノシュと共演した『真実』、2022年に韓国を舞台にした『ベイビー・ブローカー』を発表。言語や文化の壁を超えた作品づくりに成功し、「人間関係」や「家族」というテーマの普遍性を国際的に証明しています。現在も精力的に創作活動を続ける是枝監督には、世界中から熱い視線が注がれています。

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