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フリーランスと小規模法人のメインバンク選び——三井住友銀行「Trunk」という新しい選択肢

フリーランスと小規模法人のメインバンク選び——三井住友銀行「Trunk」という新しい選択肢

「会社をつくったら、まずどの銀行で口座を開く?」——フリーランスや小規模法人が増えるいま、この問いは想像以上に重い意味を持ちます。法人口座は、ただお金を置く場所ではありません。取引先からどう見られるか、毎月の経理がどれだけラクになるか、いざという時に資金が回るか。事業の土台そのものを左右します。

とはいえ、設立まもない事業者にとってメガバンクの法人口座は長らく「審査が厳しい」「書類が多い」「開設まで時間がかかる」の三拍子で、つい後回しにされがちでした。手軽なネット銀行を選ぶ人も多いものの、いざ使い込むと、信用力や対面での相談、公的な支払いへの対応で物足りなさが出てきます。その「いいとこ取り」を狙ったのが、三井住友銀行(SMBC)のオンライン完結型法人口座「Trunk(トランク)」です。

最短翌営業日。メガバンクの口座が、ネット銀行の速さで持てる

Trunkは2025年5月に登場した、スタートアップや小規模法人のための法人ネット口座です。来店も郵送も不要で、スマホかパソコンがあれば申し込みは完結します。必要な書類は、契約書や請求書など事業内容がわかるものが基本1点だけ。設立直後で取引書類がまだない場合も、事業計画書などで申し込めます。

しかも、条件を満たせば開設は最短で翌営業日。その日のうちに振込や入出金を始められます。後ろ盾になっているのは、三井住友銀行が法人・個人を合わせて約3,000万という国内最大級の口座基盤です。大手との新規取引や補助金の申請、賃貸契約などの場面で、「メガバンクの口座を持っている」という事実そのものが、相手への安心材料になります。

個人事業主には「営業性個人」という区分があり、屋号付き口座にも対応します。請求書の宛名と振込先の名義をそろえられるので、入金時の取り違えを防ぎつつ、プロとしての顔も立てられます。ひとつだけ注意。Trunkは「三井住友銀行で初めて法人口座を開く人」が対象なので、すでに同行に法人口座があると使えません。

振込手数料が、じわじわ効いてくる固定費から消える

小さな会社ほど、振込手数料や口座維持費のような「細かいけれど毎月出ていくお金」が利益を削ります。Trunkは初期費用も月額利用料もゼロ。口座を持っているだけでコストがかかる、ということがありません。振込手数料も、三井住友銀行宛なら何度でも0円、他行宛でも一律145円という業界最安水準です。

ここで効いてくるのが、約3,000万という口座数です。取引先や外注先、従業員がすでに同行の口座を持っている確率は決して低くありません。支払いを同行宛にそろえていくほど、手数料は薄まっていきます。三井住友銀行の試算では、振込先の5分の2が同行宛なら1件あたり平均87円、毎月30件以上で4割が同行宛のケースなら、ある都市銀行と比べて年間およそ20万円の削減になるとのこと。条件付きの試算とはいえ、その20万円を広告費や機材に回せると考えれば、ばかにできない差です。

「黒字なのにお金が足りない」を防ぐ

利益が出ていても、手元の現金が尽きれば会社は止まります。とくにBtoBは、支払いが先で入金は数か月後、という時間差がつきもの。この谷をどう越えるかが、小さな事業ほど切実です。

Trunkには、受け取った請求書をクレジットカードで支払える「請求書カード払い」(株式会社インフキュリオン提供)があります。これを使うと、支払いのタイミングを最長60日ほど後ろにずらせます。対応ブランドはVisaとMastercard、手数料は利用額の3%(最低460円。いまは期間限定で2%になるキャンペーンも実施中)です。新たに融資の審査を受けなくても、自分のキャッシュフローに合わせて支払いを調整できるわけです。しかも取引先には期日どおり振り込まれるので、相手との関係に傷がつくこともありません。

日々の入出金はアプリから24時間チェック・実行でき、窓口通いや通帳記入とは無縁です。ネット銀行だと意外と見落としがちな、税金や社会保険料、日本政策金融公庫への返済といった公的な引き落としにも対応しているので、お金の出入りをこの口座ひとつにまとめられます。

カードとOliveを足すと、もっとお得になる

Trunkは口座開設と同時に、法人カード「三井住友カード ビジネスオーナーズ」を申し込めます。経費をカードに寄せれば精算の手間が減り、支払いも最長56日ほど先延ばしに。一般カードは年会費無料、ゴールドは年間100万円以上の利用で翌年から年会費が永年無料になり、毎年1万ポイントの継続特典も付きます。還元率は条件しだいで上がり、対象の加盟店や個人カードとの合わせ技で、一般は最大1.5%、ゴールドは最大2.0%、2026年に登場したプラチナプリファードは特約店で最大10%まで伸びます。

ここに個人向けの「Olive(オリーブ)」を組み合わせると、さらに面白くなります。対象のコンビニや飲食店では、タッチ決済や各種条件の積み上げで、いまは最大20%まで還元が高まる設計です(2026年2月に制度が改定され、上限や条件が見直されました)。仕事とプライベートの境目があいまいなひとり社長やフリーランスにとって、生活費と経費をまたいでポイントを最適化できるのは、地味に効くメリットです。

そのほかにも、ETCカードの時間帯割引、Google WorkspaceやMicrosoft 365の導入優待、電子契約「SMBCクラウドサイン」や決済端末「stera pack」の優待など、事業のまわりのコストを少しずつ下げる仕掛けが揃っています。

会社が育っても、同じ場所で付き合い続けられる

事業が大きくなると、銀行に求めるものも変わってきます。Trunkの法人向けネットバンキングは、入力担当と承認担当を分けるといった最低限の内部統制を無料で組めて、規模の拡大に応じて上位プランへ移行できます。日々の取引データが積み上がること自体が、将来の融資審査で自社の実態を示す材料にもなります。

創業期には、無担保で使える「ビジネスセレクトローン」や、信用保証協会と組んだ制度融資といった選択肢もあります(適用や条件は審査しだいです)。さらに先のステージでは、M&Aによる事業売却や買収の相談相手にもなります。SMBCはこの領域にも積極的で、フォースタートアップスと共同で「M&A for Startups Conference 2026」を2026年9月4日に麻布台ヒルズ 森JPタワーで開く予定です。無料の口座から始めて、会社の成長に合わせて同じ銀行のなかで相談先を広げていける——これは、長く付き合うほど効いてくる強みです。

Trunkのいちばんの魅力は、「メガバンクの信用力」と「ネット銀行並みの手軽さと低コスト」という、これまでなかなか両立しなかった二つを、ひとつにまとめてしまったところにあります。これから事業の土台を整えるフリーランスや小規模法人にとって、最初の一枚目の口座として検討する価値は、十分にありそうです。

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